動作するきれいなコード 新訳版「テスト駆動開発」
和田卓人さんによる新訳版の「テスト駆動開発」が出たらしいです。 t-wada.hatenablog.jp
旧訳版は読んでいないのですが、 テスト駆動開発(TDD)に興味はあったので、この機会に読んでみました。
- 作者: KentBeck
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2017/11/13
- メディア: Kindle版
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テスト駆動開発って何?って方は、まずこの動画がとっつきやすいかと思います。 channel9.msdn.com
この本は三部構成になっています。 第1部では「多国通貨」システムについて、 第2部では「xUnit」システムについて、 それぞれJavaとPythonでのTDDによる開発例が書かれています。 第3部では「テスト駆動開発のパターン」として、こういう場合にはどうすればいいか、 というパターンが実例を交えながら書かれています。
実際に第1部と第2部を読むと、 「プログラムが動作する」ことを維持しながら、設計がきれいになっていくところを見ることが出来ます。 この2つのシステムが構築されていく中に、TDDのキモがいくつも詰まっているようです。
また付録にも有用な情報が掲載されていました。 フィボナッチ数列に関するTDDの例は、数ページで終わるような内容ではありますが、 TDDを知らない周りの人たちに示すための簡単な例として使えそうです。 また、訳者によるTDDの現在とこれからは、 現在におけるTDDの立ち位置などがまとめられており、非常に良かったと思います。
これからこの書籍を読みTDDに入門しようと思っている方は、まず第1部を写経して感覚を掴んだ後、 何か小〜中規模なプログラムを自分で組みながらTDDに慣れていくことをおすすめします。 実際に手を動かすことでようやく、ここではこういうことを言っていたんだ、と分かることがあります(ありました)。
実際に初めてTDDで開発してみたグラフ描画用スクリプトを今後紹介する予定です。